一瞬でいいから、過去に戻りたいと思ったことはないだろうか──
ジュヌヴィエーブは、運命のあの日に部屋にこもってさえいれば、
イアン・マクヒューと出会わずに済んだのだと考えずにはいられない。
しかし、イアンと出会い、彼に執着されてとらえられた彼女は、
一年ものあいだ蔑みと虐待に耐えて生きてきたのだ。
けれど、イアンがモンゴメリーの族長に殺されたことで、
ジュヌヴィエーブは新たな未来に直面した。
マクヒュー一族の今後を決めるためにやってきたボウエン・モンゴメリーに、彼女は希望を託すが……。