牧師の娘のキャロリンは、両親亡きあと、三人の妹を抱えて貧しい生活を送っていた。
去年は客として参加していた舞踏会なのに、今年は厨房で皿洗いをするほどの困窮ぶりだ。
仕事を見つけるか、救貧院に助けを求めるしかないとキャロリンが思っていたとき、
幼なじみの子爵であるルーカスに結婚を申し込まれる。
結婚しなくては相続できない財産を手に入れるためのルーカスの方便と知った彼女は、
結婚願望のない彼との結婚に悩む。プロポーズを受ければ、自分も妹たちも助かる。
でも、愛のない結婚はしたくない。
悩んだキャロリンは、表向きだけの結婚という契約を交わすことにして……。