巣鴨はとげ抜き地蔵尊、そこにある洗い観音に五寸釘を打ち込んだ
罰当たりの禅次郎は、記憶を消された上にひとつの使命を与えられる。
それは古き森の魔女・ターリアの守護者となること。
ターリアはその絶大な魔力のため、「この世に災いを為すトゲ」を
その身に幾本も打ち込まれており、棘姫(いばらひめ)の異名をもつ。
トゲを浄化するには、禅次郎のトゲを抜く力と、
ターリアのトゲをブチ込む力のふたつの力が必要であった。
ターリアの従者であるシズカの元へ、「トゲ」にまつわる依頼が舞い込む。
それは邪教の女総帥がトゲに侵され、悪鬼へと変貌してしまったもので…。