大江戸性愛学
作品内容
内容紹介
今よりも性文化がおおらかだったとされる江戸時代に花魁を筆頭に絢爛豪華を競った性の桃源郷・吉原。
一方で、最大一千人の女が将軍の種を求めて夜ごと熾烈な戦いを繰り広げた江戸城の悦楽園・大奥。
浮世絵や春画は、広くは人々の暮らしの記録であり、吉原や大奥など見知らぬ世界を垣間見る情報手段の役割を果たしていた。
なかでも春画は、生娘がお嫁入りする時に母親が「夫との夜の営みの心得」を教えるためにそっと渡した性の教科書でもあった。
いずれにせよ当時は今より性のタブーは少なく、人々はそれぞれに性愛を大いに楽しんでいたことがうかがい知れる。
そんな奔放で人間味溢れるリアルな男女の営みを、当代一を誇る浮世絵師喜多川歌麿、葛飾北斎をはじめキラ星の如く輝く多くの絵師たちがリアルにそして繊細なタッチで描写しているのも「春画」の魅力の一つである。
本書は、吉原、大奥、市井とそれぞれの舞台で繰り広げられた性愛の世界を、あまり公開されていない作品も含めて多数掲載。
また当時の“わざ”や“道具“、“夜這い・覗・変態”などのマニアックな情景も解説を加え、現代とはまったく異なる大江戸の性愛文化をたっぷりと紹介している。
絵師たちが競い合った構図や表情、極端な局部の誇張やありえない空想上の生物とのSEX、そして今にもヨガリ声が聞こえてきそうな表情の数々に圧倒される逸品である。
ジャンル | : | 日本史一般 |
本の発売日 | : | 2014/11/28 |